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ガタンッガタンッガタンッ
つまらない。
もっとこう面白いことはないのか?
電車が通り過ぎる線路脇で
一人の青年が立ちすくみながら考えていた。
「うぅ...」
青年の足元には
三人の男が服を血で赤く染めて
横たわっていた。
青年の拳からも
血が垂れていたが、青年に他の外傷は全くない。
視界の隅には先程とは反対方向から
向かってくる電車が見える。
「よし...」
そして、決意する。
青年は線路上へ一歩ずつ歩み出すと
向かってくる電車の線路上で止まった。
プオォォン
キキーッキキーッキキーッ
響き渡るブレーキ音。
だが、勢いに乗った電車のスピードは落ちることはなかった。
次の瞬間、
グシャッ
肉片が飛び散り、
何処からか悲鳴が鳴り響く。
今日。
一人の青年が自殺という形でこの世を去った...。
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