第2章 運命の人

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彼の立場では自由に海外に渡航することはできない。 仕事でないと海外にも出ることは難しい。 日本人の私と違って、 ビザ申請も厳しく、 その国家の違いはわたしや彼自身ではどうしようもないのだ。 それが、国が違うということ。 国籍が違うということなのだ。 だから、彼が日本に出張になるというのは彼の意思でも選択でもなく 与えられた仕事。 また来るかもしれないーー でももう一生、来ないかもしれない。 そんなことは私にも彼にもわからない。
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