第6章 下ろされるジッパー

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「君の体に惚れたんじゃない。 君のすべてに惚れていた。 少し異国で背伸びする君。 少しいつも寂しそうな君。 ちょっとずるい君。 君の無邪気に笑った顔。 すべてが僕の思い出。 15年経って今こうして君と再び同じ時を過ごせている。 これ以上の幸せはない。 僕も不安だよ。 君をちゃんと…」 彼はそこまでいうと恥ずかしそうに肩をすくめた。
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