第1章

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*** 「なーなー、冴島、クリスマ……」 「仏教だし、仕事だし、興味アリマセン!!」 クリスマスイブまであと2週間になった、放課後の理科準備室。 薬品棚を整理している背中に声をかけたら、案の定ぶった切ってきやがった。 「聞けよ、最後まで!」 「最後まで聞いても返事は一緒。 以上!」 振り返りもせず、ついでに不機嫌を隠そうともしない。 この、無愛想の塊の男───。 俺の人生最大の、敵。
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