第1章

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「あっそ、じゃーいーや。 羽村たちとクリスマス会やるから、一応誘ってやろうかと思っただけだから」 ピクリ。 無愛想鉄火面の手が止まったことを見逃さない。 「……もともと俺は関係ないだろう。 なんで教師が生徒とクリスマスしなきゃいけないの」 「はいはい、そうですね! じゃあ俺たちだけで盛り上がりますわ。 かーちゃん張り切ってるからなぁ! 夜通しになるかも」 よっこらせ、とわざとらしく言いながら、背もたれに向かって跨っていた椅子から立ち上がる。 「……どーゆーこと?」 顔だけゆっくり振り向いた冴島の瞳が、ギロリ、光った。
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