紙一重

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菅原くんは、水上洋子たちがいなくなってから静かに学校を出ました。 外はもう真っ暗です。 ーー(おれは遊ばれていたんだ) ーー(馬鹿だな、一人で浮かれて) 空を見上げました。月が霞んでいます。 ーー(あ、告白……) ーー(……どうしよう) 正直言って、もうあのメモ帳なんて見たくないと思っていました。 ーー(でも) ーー(楽しかったよなあ) ーー(本当に楽しかった) ーー(くだらない話ばっかりだった) ーー(でも、楽しかったんだ) ーー(顔も知らない誰かはいない) ーー(でも、おれは確かに話したんだ) ーー(行こう) ーー(返事を見よう) ーー(行こう!!) 菅原くんは走り出しました。
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