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竹内くんは委員会の仕事があるらしく一緒に帰れません。菅原くんは一人トボトボと家路につきました。
文房具屋の横を通るとき、菅原くんは昨日のメモ帳のことを思い出しました。
誰か何か書いただろうか、気になった菅原くんは今日も文房具屋のドアをくぐります。
メモ帳をめくった菅原くんは驚きました。
『はじめまして。あなたのお名前は』
慌てて鞄から四色ペンを取り出すと、字が乱れないよう深呼吸して、ゆっくりと菅原くんはこう書きました。
『菅原雄介です。あなたは』
そしてこの日から、菅原くんと、顔も知らない誰かとの、試し書きを通した会話が始まったのです。
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