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『男の人』
初めて彼氏ができたのは、高3の秋。1年生の時にクラスが同じだった男の子です。
女はその彼のことがすごく好きでした。
好きだからこそ、無器用な女は、彼のことにしか目が向かなくなってしまっていました。
しかも女は、いつもいつも脅えて、
「嫌いにならないで?」
「一人にしないで?」
「好きって言って?」
と嘆願しました。
それが彼には重圧だったのでしょう。
1ヶ月後、その彼とはお別れしました。
女は異常なほど泣き続けました。
小学生の頃に感じていた孤独感が蘇り、胸が張り裂けそうになりながら生活を送っていました。
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