ある冬の一日

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「アアン。寒かったデスヨネ!このモコモコww」 「まあなー。雪降ってっし」 麟の部屋に着くと、暖房が効いててぬくぬくだった。 早速防寒着を脱ぐ。 「え!?ソーなんデスカ!? アラ、ホント…」 変な顔をして固まった麟は、カーテンをそっと開けると、雪を確認してブルブル震えるポーズをして見せた。 「気づいてなかったのかよー!」 「ダッテ、夢中で様々シテたんデスもん」 「まあ、外見ねーと気づかねーか」 「ちょ、チョッと!ハルキ君、ストップ!!」 「なんだよ」 防寒着を脱ぎ終えたところで、麟が急に大声を上げた。 ビックリして固まっていると、麟は変な目つきで近寄って来た。 「な、なんなんだよ!」 「イエ。お手手が霜焼けみたいになっちゃってマスーーっ!コレは、大変」 そう言って、赤くなったオレの手をなでなでし始めた。 なんか妙に嬉しそうな顔してるし、麟のやつ。 まあ、やっぱ変態なんだけど、オレ的には結構重要人物だと思う。 「さーっ!あったまって、ゴロゴロしちゃいまショウ!」 「おう!」
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