黒瀬春樹

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暗がりを歩いて。 普通の住宅街を抜けたところにコンビニはある。 少し霧がかかってて。 その中に24時間営業のコンビニはあった。 意外と近いな。 何も考えないで歩いてきたから。 もう着いたのかと。 私は携帯を見た。 すると。 昨日みたいな音が聞こえた。 どかって。 「だ、だれだよ!てめぇ!!」 「うるさいって言ってんの。 ここ、住宅街だよ?まだ、民家の皆さんは寝てる時間だ」 「・・・っざけんなよ!!」 いた。 黒瀬春樹。 もう一人のほうは昨日とは別の。 ここらへんによくたむろしてる不良の一人。 その不良が思いっきり黒瀬春樹に殴りかかった。 でも、それを余裕によけて。 また思いっきり黒瀬春樹は殴る。 笑顔で。 「・・・ねぇ」 「え・・・」 気が付くと不良の男の人はいなくて。 私から離れたところから黒瀬春樹が声をかけてきた。 「昨日もここにいたでしょう?」 「え、あの・・・」 「あまり一人で来ないほうがいいよ。 ここのコンビニはあまりいい評判じゃないから」 こっちに歩み寄ってくる彼は。 返り血をあびていて。 灰色のパーカーが赤く染まっている。
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