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あのコンビニ事件から一週間。
私は一度もあのコンビニに行っていない。
帰りも少し遠回りだけれど違う道から帰っている。
「ね~ユウキ?」
「あ、なに?」
「聞いてなかったでしょ!!」
ミクがかわいらしく顔を膨らます。
本当にかわいいな。
ミクの顔を見たら少し癒された。
「ね、ね。そーいえばさ。なんで小鳥遊っていつも寝てるのかな?」
「小鳥遊?」
私は、隣の席を見る。
確かに学校に来てすぐ寝て。
授業中もほとんどぐっすり。
それでいて、テストでは学年2位。
頭おかしいんじゃないのかなこいつ。
「たしかに」
「聞いてみようかな・・・」
少し頬を染めて横を見る。
好きなら告っちゃえばいいのに。
「聞いてみる?」
「え?ちょ、ユウキ?!」
「たーかなしくん!!」
私はミクに止められる前に小鳥遊の肩をちょんとたたいた。
すると、ゆっくり起き上がって。
なに?
と笑顔で答えてくれた。
「・・・」
「ミク・・・」
何も言いださないミクの代わりに私は小鳥遊に聞いた。
「なんで、小鳥遊っていつも寝てるの?」
「え、眠いから?」
そりゃあそうだな。
こいつは本心で言ってる。ボケじゃなくて。
ミクはもういいからと私の袖をつかむ。
チャイムが鳴りパタパタと席に戻って行った。
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