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「ではそろそろ学園へ向かうが準備はいいか?」
先頭に立っていた梨乃が振り返って尋ねてくる。
「はい、わたしはいつでも大丈夫です! 彼方さんは大丈夫ですか?」
「えっと、服装とかがそのままでいいなら大丈夫だ。特殊な装備がないと通れないとかそういうのはないのか?」
「向こう側も学園なので制服で問題ありません、少し浮いてしまうかもしれませんが」
雫は俺が浮いてしまう可能性まで心配してくれていた。
「ゲートは力を使える者しか通れないがその点も心配はいらない。力がなければこの施設に入ることすらできないからな」
梨乃の説明によるとこの施設の周りにも結界のようなものがあって、特殊な力を持たない者は近づけないようにしているらしい。
「つまり、 やっぱり俺にもその力ってのがあるってことか」
「もちろん、私達も目撃しているし力があることは間違いないだろう」
梨乃との会話で彼方にもなんらかの力があることははっきりした。
「さて、話しはこのくらいにしてそろそろ学園に戻りたいのだがいいだろうか?」
「あ、あぁ引き止めて悪かったな」
ゲートに入った梨乃の見よう見まねで彼方も後に続きゲートに入っていった。
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