第2章

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「あ、人に見られないように注意しろよ。俺が1年の時に事故があって閉鎖してそのまんまのはずだから」 「事故」 「飛び降りとか…誤って堕ちたのか知らないけど。結構騒ぎになってた」 「死んだの?」 「確かな。…怖いか?」 からかうような顔をして見てきたから、顔を顰めて頭を振った。 事故があったなんて知らなかったけど、特に俺霊感ないし、興味もない。 「…サンキュ」 夏井から逃げたい時とか、考えたい時に使わせてもらおう。 そう思って家の鍵のキーホルダーに、一回り小さい鍵を一緒にくっつけた。 まだ肌寒いかもしれないけど、いつでも逃げられる俺だけの場所…。 それだけで、なんか嬉しくなった。
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