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その隙に夏井は俺の指に更に舌を這わせ、指の股まで擽った。
「……っ」
ゾクリと背筋に感じる寒気。
…多分、寒気だ。
そのはずだ…っ。
下半身になんて、何も感じてなんかいない!
夏井は動揺する俺をジッと見つめたまま、ようやく口から離す。
…が、握ったままの手は離してくれない。
その瞳に魅入られて、俺は動けなかった。
引っ込めなければならないはずなのに、力が入らない。
夏井は絡めた指を微妙なタッチでなぞり始める。
余計に、力が抜けていく……。
5つの指はまるで恋人つなぎの様に互い違いに組み合わさって、親指だけが掌を這い回っていく。
その動きは明らかに“愛撫”だった。
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