第3章

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噛み付いているうちに、信号待ちで車が止まった。 音楽もかかっていない車内に漂う気まずさ。 シートに深く座って、手持ち無沙汰に小説をパラパラめくる。 「なぁ……あんた、ホモなの?」 ブハッと夏井が噴出して笑った。 「このタイミングでソレ聞くか」 「だって…あんなん簡単に触れるもんじゃねーだろ……」 っくそ、顔が赤くなる。 「そうか? お前くらいの年齢ならマスかきっこくらい同級生としねぇ?」 「は!? しねー…」 あ、いやそういや友樹と一緒にAV見た時はお互い反応してハハッて顔見合わせて…まぁ大きさ比べくらいはしたか……。 その後トイレでお互い処理したけど。 その延長とでもいいたいのか? 「男なんだから、別に触ることに抵抗なんてねーだろうが」 「……だからってなんで俺に…っ」 「お前、いい加減わかんねーの?」
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