第3章

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「お前が読書? 珍しいな」 「ちょっと読むのに集中しちゃった。こないだの科学者のミステリー、一緒にDVD見たじゃん」 「あぁ…今新作で映画やってるやつか」 「そう。面白い」 「へー…。読んだら貸して」 「え」 「え、ダメ?」 「あ、全然! 全然貸す貸す!!」 「おぉ…わかった、わかったから。とりあえずメシ食うぞ」 「今日何?」 「ハンバーグ」 おっとー。 本日二度目のハンバーグ。 昼のおばさんのハンバーグの方が美味しかったけど、兄貴には言わないでおいた。 あの本を貸して欲しいと言われて、少しだけ心がザワッとしたのは何でだろう…と、そんなことを考えながら。
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