神様からの贈り物?

22/35
前へ
/51ページ
次へ
九州男「もうヒトツ質問いいか?」 天音「やけに質問が多いな?」 九州男「当たり前だろ?今日の朝いきなり現れて、天使だとか一年後にトラックに轢かれるとか…頭の中はまだ整理出来てねーの」 天音「フンッ…融通(ユウヅウ)のきかぬ頭だな」 九州男「とにかく質問だ。答えてくれ」 天音「何だ?」 九州男「俺の運命が変わらなかったら…やっぱり…一年後に死んじまうのか?」 天音「私を甘く見るなと言ったはずだが? 貴様の命を救う…それは私が一人前の天使になるためにも必ず果たさねばならぬ事」 九州男「でももし!…もし運命が変わらなかったら…」 天音「何だ?やはり貴様のようなクズも命が惜しいか?」 九州男「…知ってるだろ?俺は母さんと二人暮らしだ…」 天音「ああ、知っている…居間に父親の遺影があったからな」 九州男「母さん…父さんが死んでから一人で俺を育ててくれたんだ… 父さんが死んでから…俺が母さん支えなきゃって… でも実際…学生の身じゃ、家事を手伝うくらいしか出来ない… やっと十七になって…後二年…後二年で働けるって思ってた… なのに後一年で死ぬなんてーーー」 ビシッ! 九州男「イテッ!?何だよ?」 九州男のおでこに天音が軽くデコピンをした 天音「私を甘く見るなと何度言えばわかるのだ?」 おでこを押さえながらキョトンと天音を見つめる九州男 天音「貴様の素性(スジョウ)などどうでもいいが…一人前の天使になるためにも…貴様の命は救ってやる… 貴様には嫌でも生き延びてもらう…わかったな?」 そう言って天音は、九州男に向けて初めて天使らしい優しい笑顔を向けた 九州男「ああ…ありがとう!よろしく頼む!」 そう言って九州男も天音に笑顔を向けた 九州男(なんやかんや冷たいけど…コイツも俺の事心配してくれているんだな) ゴスッ! 九州男「イッテー!?何だよ!?」 天音の強力な裏拳が九州男の顔を襲う 天音「貴様の心配?甘えるな…命を救って欲しければ私に従え…さもなくば殺すぞ?」 先ほどとはうって変わって冷徹な表情で九州男を睨む天音 九州男「殺すって…言ってる事めちゃくちゃだぞ!?」
/51ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加