25人が本棚に入れています
本棚に追加
/45ページ
「別にいいだろ、とりあえず暇なんだな?」少し眉間に皺がよりつつ聞いてくる。
「はい、暇ですよ。特にすることないですし...」
「じゃあ、その日俺と一緒に出掛けないか?」いきなりだった。
「へっ、えっと...それって、デートのお誘いですか?」
少しおふざけ半分、ビックリ半分で問いかけると
「ん、お前の好きに解釈してくれてかまわない」
なっ!なんだその微妙な言い回しは!
そう思いつつ章さんのほうを伺うと、ほんのり耳が赤くなっていた。
えっ、えぇーーー!
なっ、なんで!ちょっえぇーーー! まじかぁ~
一人であわあわしていると章さんがこっちを見て微かに口角を上げているのに気づいた。
「なっ、なんですか?」
「んっ、慌ててる山神がなんか面白いなぁって思っただけだ」
そういって機嫌がよさそうに部屋に入っていった。
「はぁーー!なんなんだよ!もう」
残された俺はさっき言われた言葉のせいで自分の顔が赤くなっているのがわかり、すぐに部屋にはいることができなかった。
最初のコメントを投稿しよう!