第1話 贈りたいもの......

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すると後ろから戸締まりをしたマスターが賄いを食べにこっちに来るのがみえた。 「お前こんなとこで何してるんだ?顔真っ赤だぞ」 「いやっ、そのえっと...」 顔のことを聞かれテンパる俺にマスターが「章になんか言われたんか?」 「はぁっ!?いやっ、そのぉ、すみません」 「ククッ...いや、謝らんでいい、だいたいわかった...そうかぁ、章がかぁ」 そう呟きながらマスターは俺の頭を撫でてくる。 ガキ扱いされてるようでなんか嫌だけど、マスターの手ってでかくて温かいから気持ちいい...。 「まぁ頑張れよ。山神...」 そう言ってマスターも部屋に入っていき、顔の赤みが引いた俺もついていくように部屋に入った。 賄いを食べ終わってそれぞれの皿を下げ、厨房で後片付けをしているとマスターが入ってきた。 「じゃあ、俺、帰るからあとよろしくな」 「はい、わかりました。お疲れ様でした...」 挨拶するとマスターと入れ替わるように章さんがやってきた。まだ仕事着のままで厨房の扉に寄りかかるように立っていた。
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