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すると後ろから戸締まりをしたマスターが賄いを食べにこっちに来るのがみえた。
「お前こんなとこで何してるんだ?顔真っ赤だぞ」
「いやっ、そのえっと...」
顔のことを聞かれテンパる俺にマスターが「章になんか言われたんか?」
「はぁっ!?いやっ、そのぉ、すみません」
「ククッ...いや、謝らんでいい、だいたいわかった...そうかぁ、章がかぁ」
そう呟きながらマスターは俺の頭を撫でてくる。
ガキ扱いされてるようでなんか嫌だけど、マスターの手ってでかくて温かいから気持ちいい...。
「まぁ頑張れよ。山神...」
そう言ってマスターも部屋に入っていき、顔の赤みが引いた俺もついていくように部屋に入った。
賄いを食べ終わってそれぞれの皿を下げ、厨房で後片付けをしているとマスターが入ってきた。
「じゃあ、俺、帰るからあとよろしくな」
「はい、わかりました。お疲れ様でした...」
挨拶するとマスターと入れ替わるように章さんがやってきた。まだ仕事着のままで厨房の扉に寄りかかるように立っていた。
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