第1章

5/19
前へ
/19ページ
次へ
**** その後ライブが始まったものの俺は30分も持たなかった。 ハルちゃんが「前行こ、前!」というから黙って従ってついていったけど、前列は俺には過酷過ぎてとっとと逃げてきた。 音楽がなり出すと音量は煩いし、みんなはノリノリで暴れるし。 カボチャのメンバーがステージから煽ると、それに応えたファン達が総出になって後ろから押してきて、それに踏ん張って耐えた。 そしてそれはハルちゃんも例外ではなくて。 「ハルちゃん!俺やっぱり外で待ってる!」 「えー??なに??」 「外にいるから!!」 「なんだって??」 「だーかーらー、外!で、待つ!!」 音に負けないつもりの大声とジェスチャーでハルちゃんに訴えたけど、 「かっけーだろ?」 とご満悦な返事しか貰えず、結局俺はスマホで文字打ちして見せてから講堂から逃げてきた。 で、今は静かなとこにヘタリ座っている。
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加