2.興味

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檜は目を丸くしてカイを見つめた。 「…カイ。俺より日本語上手くない?」 「茶化すなよ。 先生なんかに手ぇ出したら今よりもっと面倒くさくなる」 忠告のつもりで檜を一瞥し、空になった食器をシンクへと運ぶ。 檜はぼんやりと天井を仰いだ。 「俺はさ、出来るだけ色んな女と遊びたいんだよ」 「…は? なにそのプレイボーイ発言」 「そう?」 「…There's no helping you.(どうしようもない奴だな)」 「 What do you mean?(どういう意味?)」 二人は顔を見合わせて笑った。 「ヒノキは日本に来た途端モテはじめたもんな?」 「そーだよ、やっぱジャパニーズはジャパニーズを好むんだ。イギリス女はてんでダメだ」 自分の言葉に納得し、檜は腕を組みウンウンと頷いた。 「あんた達なにモタモタしてんの、遅刻するわよ…!?」 「…え!?」 丁度玄関から戻った母が檜達を急かした。 時計の針は既に8時25分を回っている。 「やっべぇ…! カイ、走るぞ!!」 「おう!」 制服のブレザーに袖を通し、鞄をひっつかむと、二人は慌てて玄関へと駆け出した。
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