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0.序章
「…。あなた高校生だったの??」
目を見張って言い放つ女の顔を見て、16歳の彼は口角を上げた。
「そうだけど…そう言うあんたは思ったより歳くってたんだ?」
「歳くって、って…。あたしはまだ20代前半よ!」
女は失礼な、とでも言いたげに頬を膨らませ抗議する。
「…つか、そんな事よりさ」
しかめっ面で睨む女をよそに、彼は楽しそうに続けた。
「あん時の約束、ちゃんと守ってよね? 桜庭幸子センセ…?」
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