scene 25

7/11
前へ
/512ページ
次へ
「照れるなって」とタクマが言う。 「撮ってもらおうよ」と瑞乃が俺のシャツの袖を引っ張った。 そうしている間に、タクマは鞄の中からカメラを取り出していた。 「なんだよそのカメラ。買ったのか?」 「真人に教えてもらおうと思ってさ」 タクマの大きな体には小さく見えるけれど、立派な一眼レフカメラだ。 「宝の持ち腐れになるぞ」 「いらなくなったら、瑞乃にくれてやるよ」
/512ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1052人が本棚に入れています
本棚に追加