オタク賛歌

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「なぁ九條。聞きたい事があるんだけどいいか?」 「何だ?」 午前十時の非常に天気の良い日。 こんなに晴れやかなら、散歩やジョギングなどにうってつけだろうが、俺らはそんな事はせず、九條が住んでるマンションに引きこもってリビングでエロゲをしていた。 泣けるエロゲとしてかなり評価が高かったから、姉に頼んで購入して貰った……らしい。 九條の姉よ。お前は何処まで弟を許容してるんだ……。 展開的にまだ普通のほのぼのとしたものだから、俺は前々から疑問に思っていた事を尋ねる事にした。 「お前、いつからオタクになったんだ?」 そう、普段堅苦しく真面目で、如何にも俗物なんてものは低俗極まり無いとか言ってオタクを卑下しそうなイメージのこいつが、実はかなりのオタクで、でもって廃人レベルの腐男子。 噂じゃ、こいつの両親はエリート中のエリート夫婦で、兄もまたエリートで、現在は若くして社長になっているというし、唯一の理解者である姉も実はトップクラスのモデルだという。 そしてこいつも成績はトップレベルにあるし、会長として周りに凄く頼られてる。 まさにエリート家族。 そんなエリートが、何をどう転べばオタク兼ね腐男子にジョブチェンジしてしまうのかかなり興味あった。
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