体育祭

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別に、俺のこの状況をどうにかして欲しいわけじゃないけどさ。 俺が死んだ時に、きっと狼くんは俺の死に少しは興味を持ってくれるかもしれない、と思って。 なぜか、泣きたくなったんだ。 そこからは淡々と練習が進む。山中くんは相変わらず途中で帰っちゃうけど。爽やかくんも狼くんもなんで帰るんだよって直接苦情は言ってるみたいだけどね。 俺はどっちでもよかったんだけど。山中くんが真面目に参加しようとしまいと。 でもさ、今日狼くんに靴、貸してもらったし、ね。 ささやかな恩返し、してあげようかな。 次の日の練習は、ちゃんと山中くんも最後まで参加した。 始まる前に「あの話、本当なんだよな?」と山中くんが言ってきたとき、狼くんが眉をひそめてこっち見てたけど。別に狼くんに損になることは考えてないよって言えばよかったかな。 練習が終わって、俺の体は全然動かなかった。あれだ、きっと3日分の疲労が溜まりに溜まったんだなあ。とぼんやり思った。 他のみんなは運動場の隅で寝転んだ俺を見向きもせずに帰って行ったけどさ。 でも、みんなと一緒に帰るべきだったんだ。 そろそろ動けるかなって体を起こそうと思った時、突然、光が当てられた。 「こんばんわ、元会計さん」 そういった逆光で全然見えない顔の主は俺の顔を殴った。
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