体育祭

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小さく呟いたつもりの言葉は意外と大きかったようで。 その場にいる生徒会メンバー全員の動きが止まった。 でも。 「「えー、何その嘘ー、信じらんなーい、一瞬騙されるところだったよー。そんなに僕らの気を引きたいの?かわいそー、でも、ざんねーん引っかからないしー?勝手に死ねばー?」」 「何ですか、あんな嘘、気を引くためとはいえ...最低ですね。」 「...さぃって!」 「...はっ、無様だな。」 行くぞ、と会長の一声で去っていく生徒会メンバー。 本当に死ぬんだけどなぁ...と思いながら、遠ざかる彼らの背中をぼんやり見つめる。 まあ、信じないわな、俺、信用無いみたいだし。 誰ひとりとして俺を犯人じゃないと考えたことも無いのだろう。俺が最初から悪だった。 心配してくれると期待してるつもりじゃなかったんだけどな...。 諦めてれば辛くないと思ってたんだけどなぁ。 全く興味無さそうに、勝手に死ねと言われて。 グサッときた。 まだまだ期待してたのか、俺。 馬鹿過ぎるなぁ、そりゃ無様だよね...。 それにしても、死ねか…。 ほんと、もう死のーかなー なんて、軽々しく死を願えるのは若しかすると今の俺には幸福なことかもしれない。 どんなに生きることを願っても長くてもあと2年の命。 生きている間に死ぬ事を恐れながら生きる生活よりも、今、こうして死にたいなーと思える時に死んだ方が...きっと幸せな事だ。 この世界、俺がいる意味が見つけられない。 今、ここで俺が死んだとして。 この青い空も、流れる雲も、柔らかく吹く風も。 何も変わらない。 きっと、会長も副会長も書記も双子も、委員長も。 みんな変わらないだろう。あー、死んだのかと思って一ヶ月経てば忘れさられる。
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