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「好きな子に好きだって言ってもらうことほど、
幸せなことってないと思うけど?」
じゃあ、私って今、世界一幸せなんじゃないかな。
後藤が、私を抱き締めた。
他人事みたいに考えてしまうほど、私はかなりテンパってる。
「後藤、あの、このまえ…さ」
「うん」
「帰って、ごめん。わっ、私、好きでっ……だから……」
「…うん…」
涙が溢れてくるから、私はちゃんと話せなくて。
それに頷く後藤の声は、引くくらい優しくて。
私の頭を撫でる手は、気持ちが伝わってくるように熱い。
「…ありがと…」
温かくて。
幸せで。
私また、後藤のことを好きになってる。
END
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