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「長老!」
「長老!」
みんながキーキー鳴いて、岩をみあげるとずっとてっぺんからスルスル長老が下りてきたんだな。
長老は、腰に差してた杖をカツンと地面についておでを厳しい目で睨んだんだな…。
「…お主にはがっかりしたぞい、あんな事をしでかしてこの群れの信用は地の底ぞ? お前を可愛がっていたエテ丸も嘆いておったぞい」
ウホッ!?
兄ちゃんが…!?
「…この群れから出て行くのだエテ吉よ…もうお主も小さな子供ではないぞい…何処か遠くへ…そして二度と近寄るな」
長老は、杖の尖ったところをおでに向けて牙をむき出して威嚇するんだな…まって! まってほしんだな!
「ウホッ! ウホッ!! ウホッウホッッツ!!!」
「まだ、そんな事をいっておるのか…立ち去らぬというなら仕方ない…事を荒でたくは無かったが致し方ないぞい! 先生! お願いしますぞい!」
長老が杖を大きくふると、岩の陰から誰か出てきたんだな…?
「ぐるるるる…」
犬! 白い犬なんだな!? 牙をむき出してるんだな! 怖いんだな!
それと、そんの後ろにあと一人…人間なんだな…?
その人は、陣羽織をきて頭にお尻のマークのついたハチマキをしてるんだな…あんなマークをつけるほどお尻が好な変態さんなんだな?
でも、でも分かるんだな…、お尻が好きな変態さんはおでよりは小さいけど強い…かなり強いんだな…!
その強い目が、おでをギラって睨むんだな。
ぞくり
背筋がびりびりするんだな!
「その異形の姿…鬼の眷族め、蟹の娘さんにあんな酷い事をして…許せない…!」
鬼!? 鬼ってなんの話なんだな???
変態さんは、両手にギラリと光る鎌を構えるんだな! 何考えてるんだな!? そんなの向けたら危ないんだなっ!!
「オイラの村も、お前ら鬼によって酷い目に合わされた…皆を苦しめる奴は誰であろうと許さない!」
そう言い放った変態さんは、もの凄い速さでおでに向ってくるんだな!
おでは、あわてて手を尻にもってって_____ぷ~……。
はっ! しまったんだな! さっきお役人さんに投げたからもうオナラしか出ないんだな!!
シュパン!
「ウホォ!?」
おでは、すれすれのところで変態さんの鎌を避けるんだな!
でも、完璧じゃなくてパラパラ毛が舞ってるんだな!
怖い、怖すぎるんだな!!!
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