第1章

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荒々しく玄関戸をくぐり、乱雑にブーツを脱ぎ散らかして、ズンズン奥へと歩を進めていく。 躊躇いなくリビングと廊下を隔てている扉を突破し、大きく声を張り上げる私。 「あなた誰!?人の家で何し……て……」 その怒鳴り声が響き終える手前で、視界に飛び込んできた異様すぎる光景に……目ん玉をひん剥いて絶句した。 安っぽい絨毯の上に転がっているのは、ついさっきまで私を魅了していたはずの長いブロンドの髪束。 そしてそこから視線を上げた先に……。 背中のファスナーに手こずって、なかなか脱げないワンピースを、必死になって自分の体から着脱しようと焦りまくっている…………私の彼氏がいた。
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