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ユウくんの甘ったれた台詞が脳内に侵入してきて、息がしづらい程に苛ついてくる。
そしてそのイライラが、私の口を止まらなくさせる。
「面接行ってるだけで何がストレス?落ちたから何?もう失業して一年経つのに、立ち仕事が嫌だとか外回りがしんどいとか……いつまでも選り好みしてるから落ちるんだよ!!もっとどんな仕事でもやるくらいの気持ちで……」
「っせーな!!なに?説教かよ。自分は室内の一般職で、ぬくぬくと働いてるくせに。俺にはこの寒空の下、ガチガチに震える警備員でもやれって?」
私の必死の訴えに、聞く耳も持ってくれないユウくんに、倍増する悲しさ。
ぐっと唇を噛んだ瞬間、続いて放たれたユウくんの台詞が、私の我慢の袋をとうとう引き裂いてしまった。
「あー、あれだ?お前のお気に入りの服、俺のが似合ってたから僻んでんだ?だってそうだろ?お前、俺とも気づかずに見とれてたもんな。」
ついさっき見せてしまった私の反応を、鼻で笑うように言い落とされて。
私を中傷する言葉の数々に、自分の中でギリギリ堪えていたものが、呆気なく崩れ落ちていく。
普段の私なら、ムカッとしながらも「はいはい」で流せるのに……。
今の私は、もう駄目だった。
「……別れる。」
今まで何度も口に出そうとして、思い止まってきたフレーズが、唇から溢れ落ちる。
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