二、 いつも通りのリスタート

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 自分が死なないように結末を迎えるべきなのだと思った。  無理だった。  何度繰り返しても何度繰り返しても何度繰り返しても何度何度何度何度繰り返しても繰り返しても繰り返しても繰り返しても、俺は死んだ。死んだ。死ぬしかなかった。いくら腕を磨こうが、いくら魔術を身につけようが、死んだ。どうあがいても、俺が死ぬ以外にはなかった。どうやら俺が死なないといけないようだった。  確か、四十五回目のループだったか。  俺は、物語から逃げた。  俺が戦う端緒となった、最初のイベントをあえて回避した。  俺は世界を見捨てたつもりだった。俺が死なないと世界が滅ぶ、そういう物語だったから。それでもいいと覚悟した。  でもそんなことはなかった。  俺がイベントを回避しても、何も起こらなかった。俺が四十五回もの間、悪戦苦闘した物語は始まらなかった。  代わりに俺は、新しい物語の主人公となった。  そして死んだ。  そんなことを繰り返して数十回。俺はだいたい法則性に気づいた。
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