『白金色の髪』←萌える!!!

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「マルドゥク神は、強き者を好まれる。あれは強かった。だから、人より早く、神の御元に呼ばれたのだよ」 考え込んでいる様子の少年に、彼は、心配ないと言って笑いかける。 「お前ももっと強くなれば、彼女にまた会える」 ぎゅっと鍵を握りしめたハロは、ぷい、とそっぽを向いて、部屋の出口へと走り出した。 「わからぬか……。まあ、急ぐ必要は無い。マルドゥク神について知りたければ、時間をかけて教えてやろう、それが私の仕事だ」 言い切らぬうちにハロは出て行ってしまったが、 教皇がゆっくり立ち上がった瞬間、 地下にあるこの部屋まで聞こえるほどの、ムシュフシュの巨大な咆哮が響き渡った。 「ふむ、鍵を開けたか」 鳴き声は一度だけで収まり、暴れる音もしない。 そのことが、まだ部屋を出ぬ教皇に、ハロの仕事ぶりを伝える。 「……神はまた、私に新たな『力』をお与えくださった」 彼は微笑を浮かべながら胸の前で印を切り、 そして静かに、祈りの言葉を呟く。 私が神を見限らぬかぎり 神は私を見限らぬ。 神は我らと共にある。 ベル・マルドゥク。
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