第1章 午前八時の三角定規

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詳しくは教えてくれないけどさ。 だから高校に入学して、電車通学をすることになった駅で、他校の男子生徒、皆川宏正くんに告白された時、あたしにも運命の時が来たんだ、と錯覚してしまった。 あたしより一つ年上の優しくて誠実そうな高校二年生。 まず喋ったり、散歩したり友達からのスタートでお互いのこと知っていこうよ、と提案され、そんなこと男の子から言われたことのなかったあたしは舞い上がったまま首を縦に振ってしまった。
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