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闘「そうだ。というか、話をしてると俺たちもまた潰されるぞ。出口へのルートのボタンを次々と押して行かねば…」
然「この人はこのままにしていくのですか?」
闘「コイツは敵だぞ。放っといても潰れやしねぇよ…きっと」
グラ「いや、潰れる…」
然「助けてあげてはどうでしょう。そうすれば、我々も、時間に追われてボタンを押しながら出口を目指すのではなく、ゆっくりと重力に潰される心配なく出口から出られるのでは…?」
闘「超重力を解除するか?するなら助けてやってもいいぞ」
然「さっきの10000ガーツはあげられませんが、この1000ガーツ札なら差し上げますよ」
闘「然、そこまですることはないだろ」
グラビティは涙を流していた。
闘「しゃーないな」
闘はグラビティの近くのボタンを押してやった。
闘「超重力を解除したら、然がアンタに1000ガーツくれるとさ」
グラビティは少し考えて、超重力の解除をやめようとしたが、然の手のなかの1000ガーツ札を見て、やめるのをやめた。
部屋の中から超重力の気配は消えた。
グラビティはうやうやしく、然からお金を受けとると、入り口の方から走って出て行った。
然「あの人、よほどお金に困っていたのでしょう。良かったです、少しでも助けになれて」
闘「そうかぁ?」
然「次はまた、クリーンさんとの戦いですね」
闘「ああ、そうだな。待ってろ、クリーン。貴様も倒して必ず秘薬を手に入れてやる!!」
第十二章(余剰の間に似た宮)に続く
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