0人が本棚に入れています
本棚に追加
闘「何だ、アレの事か?
アレなら、俺もさっきから気付いてるよ。踊り場の度に、壁にあの下向きの矢印の紙が貼ってある」
然「違います。その上です」
然はそう言うと、その張り紙の少し上を指差した。
埃をかぶっていて気付かなかったが、よく見ると、デパートやアパートの踊り場に書いてある、階数表示らしき物が書いてあった。
[ 3△ ]
[ ▽2 ]
闘「ということは、どういう事だ?」
然「僧欺踊泣は、確か4階にあったはずです。ということは、私たちは、長い時間をかけてやっと3階と2階の間まで来たという事です」
闘「それはわかったけど、肝心の場所が何階にあるのか未だに分からないんじゃ…いつまで歩けば辿り着けるんだ?」
然「分かりません。でも、私たちは、歩き続けるしかありません」
闘「分かったよ」
俺は半ば諦めたようにそう言った。
しかし、次の踊り場の張り紙には、目的地の場所が何となく書いてあった。
その内容はこうだった。
最初のコメントを投稿しよう!