第十二章 夜城の間の戦い-夜の城って、まさか、ねぇ?-

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闘「何だ、アレの事か? アレなら、俺もさっきから気付いてるよ。踊り場の度に、壁にあの下向きの矢印の紙が貼ってある」 然「違います。その上です」 然はそう言うと、その張り紙の少し上を指差した。 埃をかぶっていて気付かなかったが、よく見ると、デパートやアパートの踊り場に書いてある、階数表示らしき物が書いてあった。 [ 3△   ] [   ▽2 ] 闘「ということは、どういう事だ?」 然「僧欺踊泣は、確か4階にあったはずです。ということは、私たちは、長い時間をかけてやっと3階と2階の間まで来たという事です」 闘「それはわかったけど、肝心の場所が何階にあるのか未だに分からないんじゃ…いつまで歩けば辿り着けるんだ?」 然「分かりません。でも、私たちは、歩き続けるしかありません」 闘「分かったよ」 俺は半ば諦めたようにそう言った。 しかし、次の踊り場の張り紙には、目的地の場所が何となく書いてあった。 その内容はこうだった。
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