第十章 ボンベイ級の戦い-相手は宮番じゃなくて化け物?

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然「私に構わず、さっき試そうとした攻撃を…」 然は、そう言うと、意識を失った。 闘「ぜーん…!」 ボンベイ「クククク……次はお前だ……ゴホッゴホッ…」 闘「そうはいくかよ!(確か金のソウルは水のソウルを強くするんだったよな…)」 闘「上手くいってくれよ…サンダーストリーム!」 闘の放った電気をまとった水流はブラッドレムを直撃した。 しかし、ブラッドレムには少しのダメージも与えられたようには見えなかった。 闘「チクショウ、全くきいてないのか?」 その時、一瞬、然が意識を取り戻した。然はありったけの声を振り絞って言った。 然「闘…、術者である彼を狙うのです。液体の化け物にはダメージを与えられなくても、彼になら…」 そこまで言って、然は再び意識を失った。 闘「分かった。やってみるぜ。お前は安心して寝ていろ!」 闘「サンダーメガストリーム!!」 先ほどよりも、大きい電気を帯びた水流はボンベイ目がけて一直線に飛んでいった。 ボンベイ「レム、俺を守れ!!」 レム「ゴォー!!!」 ブラッドレムはボンベイに言われ、彼の前に立ちはだかった。 電気を帯びた水の矢はブラッドレムに当たった…が、そこにはとどまらず、化け物の身体をかき分けるように前へと進み、その身体を突破した。 ボンベイ「まさか…レムの身体を通り抜けただと……」 そう言った直後、電気を帯びた矢は水流に戻り、ボンベイの身体を直撃した。 ボンベイ「うわぁ……」 ボンベイは感電し、意識を失って倒れた。 その直後、然を捕まえていたブラッドレムはただの血液に戻り、床に落ちていった。 闘は、床に落ちる前に然を抱き止めた。 闘「大丈夫か、然?」 然はかすかに目を開けると小声で言った。 然「勝ったんですね?」 闘「お前のお陰だよ」 別の男「ハハハハ……。それはどうかな?」 闘「何だと?」 別の男「何のために俺がここにいると思う?」 闘「何をするつもりだ?」 別の男「こうするのさ…」 別の男「急速再生!!」 闘「何っ?」 男がそう言った直後、床に広がっていた血液は、ボンベイの身体に戻って…は行かず、元のブラッドレムの形になった。 闘「再生させんのはそっちかよ?!」 ボンベイはと言うと、辛うじて立ち上がりはしたが、どう見ても血の吐きすぎで、倒れる寸前といった感じだった。 男「油断してると、次にやられるのは貴様だ!」 闘「そうは、させるかよ」 然は、意識を取り戻した。
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