プロローグ

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「…山三谷原、正直に答えてもらいたい。お前は制裁を行ったな?」 「はい」 前門に会長、後門に生徒会。 そんな現状に、どうして自分が此処に居るのだろうという疑問を持ちながら、僕は会長の問いに答える。 そんな僕の返事を聞いた生徒会役員達は、次々思い思いに声を投げ掛けてきた。 「やはりね。前々から怪しいとは思っていたんですよ。会長! こんな奴さっさと退学にしましょう!!」 「こいつ、きらい…」 「えー 、オレは結構好きだなぁ。可愛いしぃ」 「今すぐ」「この学園から」「「出てっちゃえー!!」」 本当に好き勝手言って満足している無能共。 彼等はどうやら自分の発言が拒否されることなど無いと思っているようで、正直すごくおもしろい。 …というか書記二号、どさくさに紛れて何言ってんの? 勝手に盛り上がって追い出しにかかっている彼等に、漸く会長が重い口を開いた。 …おそっ。 「ーーーー無理だ」 小さく呟くように言う会長。 …そんなんじゃあ聞こえないよ? もっと大きな声で言わなきゃあ。 「彼をこの学園から追い出すことは、出来ない」 沈黙。 端から見てると面白いが、吹き出さないように我慢する。 「……は?」 「何、いってんの…かいちょー」 「むり、な…で?」 「「意味分かんないー!」」
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