第1章

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慌てる女の子。 「ママ!言わない約束でしょ?」 更に真っ赤になり涙目に。 「みきちゃん、ありがとうね。僕も大好きだよ~」 (かわいいなぁ~) と、みきの頭を撫でるいなほ。 真っ赤になった頬はまるでつやつやのリンゴの様。 「も~子供扱いしないで!」 真っ赤に染まる頬を可愛らしく膨らまして怒るみき。 (幼稚園児は子供じゃないのか・笑) 「そうか、ごめん。ごめんじゃあ・・・」 お詫びの印にと、マジパンで作ったウサギをみきにプレゼントする。 「ありがと~私もいなほ君、大好きぃ~」 といなほに抱き着くみき。 それを会計しながら見ていた母親が 「さぁ、みき、酒屋さんでパパの大好きなビール買って帰ろうね」 と一言、言うと。 目の色を変えたみきが、いなほからばっと離れ 「虎のお兄ちゃんとこね!早く行こう!」 急いで酒屋に行こう、と母親の服の袖を引っ張る 「・・・」 その言葉にいなほは、何も言えない口許がひきつる。 (女の子って、幾つでもイケメンには弱いんだなぁ~) そうモノローグする。 「こら、みき!ごめんなさいね、いなほ君」 みきの母親は眉を下げて謝る。 「いえいえ。またね、みきちゃん」 ドアの外に消えるみきに手を振った。 .
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