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男は、黒いスーツズボンに白いTシャツというラフな姿だった。
髪の毛は金髪で、瞳は黒。
顔立ちは男もなく、女もなく中性。
しかし、声色は男性。
肌は白く、まるで人形のような姿で、灰海は少し驚いた。
「そうだね。少し驚いているようだけど、何から話そうかな。」
うーん、と唸った末に男は、指をパチンッと鳴らした。
ゴゴゴゴ………
と、地鳴りを始める空間。
「あ、気を付けてね。今空間を安定させるから。」
一瞬わけがわからなかったが、言葉通りこの世界が安定した。
地面ができ、水があふれた。
地面に足が着いたが、水には全く触れていない不思議使用。
「まぁ、簡単だけどこんなものかな。」
一人納得したようで、全く説明がない。
灰海の頭の中は混乱しっぱなしで、言葉も出てこなかった。
「おっと。だいぶん驚いてるね。まぁ、腰かけなよ。久しぶりに立って疲れるだろう?」
そう言ったと同時に、灰海の背後に椅子が現れた。
「何が何だかさっぱりわからん…」
ようやく言葉を口にしたが、まだ混乱でいっぱいだった。
「よし、これで本格的に話をはじめれるね。」
二人とも腰かけ落ち着いたところで、話が始まった。
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