第1章

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それから始まったのは、お姫様待遇ならぬ、神棚待遇の毎日だった。 関わるなって言ったおかげで一宮と幹部には2階から遠巻きに見られるだけ。 下のメンツには何故かキラキラした瞳で見つめられてる。 倉庫にいるのは午前10時から午後7時まで。 パソコンをいじったり読書したり、一応勉強したりしていれば、意外とあっという間に過ぎる。 なぜか2時間おきにホットドリンクが捧げられるし昼食も買ってきてくれる。 3時のおやつも出る。 暖房も効いていて、話しかけてくるのは亜紀だけで。 「ランー、これ今日のおやつだって!」 「やった、苺大福好きー」 「てか何やってんだ? 呪文?」 「冬休みの宿題。簡単すぎて1時間で終わったけど。 亜紀やった?」 「ムリムリムリ!! ぶんすーマジ無理! つか、今こっちも変なの出てきたからそれどころじゃねーし! でかい喧嘩になっかも!」 走りとか縄張りとか喧嘩とか、族らしい用語が飛び交う以外は結構居心地がいい。 今日もそんな日になる筈だった。
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