第1章

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亜紀の寝室と私の寝室、そしてクローゼット。 リビングとダイニングも2人暮らしにしては広いし、お風呂も足が伸ばせる大きさ。 組が用意してくれた新しいマンションは、前のところと同じような造りだった。 それはいい。 でも嫌なのは……。 「ラン! 総長達の引っ越しも終わったって!」 「……そ」 「大丈夫だって! 篤郎がランに手出さないように念書書かせたっていうし!」 竜神会一宮組跡取りの一宮晃と、組長補佐の息子西山啓吾まで隣に引っ越してきたってこと。 竜神会にとっては、護衛対象が一か所に集まってる方がいいに決まってる。 それはわかっているけど、もうあんな捨て方をされたことを何とも思っていないけど。 それでもなんか嫌だ。
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