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要件はそれで終わりかと思って、今度こそ隣の部屋に向かおうとした。
だけど二人はどく気配がない。
それどころか、何故かついてくる。
「……何?」
低い声で尋ねれば、一宮が気まずそうに口を開いた。
「いや……どこか行くのか?」
「冷蔵庫空だもん。買い出し」
「夕飯か?」
「そう」
「……俺達の部屋の冷蔵庫も空だ」
「食べ物まで用意する時間なかったみたいだからね。
この近く、お店多いから後で買ってきてもらうか出前とるかしたら?」
そう返すと、一宮はそれきりまたこちらを伺うように黙りこんだ。
何か言いたいならはっきり言えばいいのに、まどろっこしい。
「用がないなら行くから。
たまり場は明日からでいいでしょ?」
二人を振り切るように、護衛の組員さん達がいる部屋へ入った。
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