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倉庫は、あまり人が来ない廃工場群の、更に奥にある。
マンションから車で十分、高校から車で五分。
さびれた工場群の中で唯一塗りなおしてある青い屋根が目印だ。
塀で覆われた敷地の中に大きな倉庫が鎮座していて、その周りにたくさんの単車が並べられている。
一宮と付き合っていた時には毎日のように足を運んだ懐かしいそこ。
「着きました。この辺り巡回してるんで、帰る時は電話いれてくださいっす」
「俺は倉庫の敷地内にいますんで、いつでも声かけてくだせぇ」
「ありがとうございます」
護衛の二人にお礼を言って。
「いこーぜ!」
「ん」
久しぶりの倉庫に足を踏み入れた。
その瞬間。
「「「「「お疲れ様ですっ!!!」」」」」
倉庫の前で待ち構えていた何十もの不良の声が響いた。
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