学び舎に降る血の雨

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「聞いてるの!?」 『あ、すいません全然聞いてませんでした』 こちらは花ちゃん先生を放ったらかしにしていたがあっちはあっちで自分の世界にトリップしていたのだろう。横でわんわん喋っていたような気はする、タイトスカートの中身と自己嫌悪に脳の容量を使っていたので聞いてはいなかったのだが。 「全く!耳をかっぽじって聞きなさい!君達に足りないのは───」 花ちゃん先生はここでわざとらしくタメを作る。名は体を表すというがそれは花ちゃん先生の場合は頭を表してる。先生のことだ『恋愛』『青春』『友情』とかどっかの三本柱みたいなことを思い浮かべてんだろう。 多分恋愛か青春、友情って青春に入るし。 自分は右手を一に左手を二にして有栖川さんを見ると彼女も手を全く同じ形にしていた。アイコンタクトとその手を見せ合うことで相談、もとい脳内会議と変わんないけどとりあえず二人でしてみる二人脳内会議の結果、 一番、恋愛だろうという結論が出た。果たして結果は…… 「───青春だ!!」 『あーそっちか!』 くそ、外した。花ちゃん先生の答え合わせに少し食い気味で残念な声を上げる。自分達の反応が意外だったのか『え?え?』とキョロキョロしてるがまさか先生っぽいこと言うとは驚きだ。 「スイーツかっこわらいの先生なら恋愛とか言うと思ったのに」 「案外先生っぽいこと言うんすね」 「スイーツ言うな!それに私先生だし!」 スイーツ(笑)が何か知らないけどまあ花ちゃん先生みたいな女の人のことだろうきっと。多分その解釈で間違ってないはずだ。 けれど自分達の残念そうにはしているけれど花ちゃん先生を小馬鹿にした、自分で言うのもなんだけど嫌なニヤニヤは次の瞬間凍りつく。 「というか二人付き合ってるんでしょ?」 時間が止まった。 フタリツキアッテルンデショ? 二人付き合ってるんでしょ? ……誰が?……誰と?
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