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また、やっちゃったな…私はそう思いながらぼんやりと楽しそうに周りで話す先輩や同僚を眺めていた。
私は、はっきり言って人見知りで口下手で聞き下手だ。
つまり…合コンは向いていないのだ。
人と一緒にいるのは好きなので、飲み会は嫌いじゃないのだけど、馴染むのが下手で、初対面の人と賑やかに楽しむのは得意じゃない。
もちろんいつもこうではなく、大抵男の人側にも私と似たような、のんびりしたい人がいることが多くて、そんな人とまったり飲みながら過ごすのが私なりの合コンの楽しみ方…なのだけど、今回は私的にはハズレの合コンだった。
こんな事なら、天文台行けばよかったかなぁ…
そんなことを思っても後の祭りだ。
とりあえず手元のグラスが開いたので本日5杯目のウーロン茶を店員さんにお願いする。
グラスが空いているとうるさい人っていうのは大抵居る。というか、酔っ払いはそういう生き物だ。
だから私は常に自分のグラスは飲み物が入っている様にしているし、なおかつちゃんと飲むことにしている。
飲め飲めうるさい酔っ払いは、なぜかこちらの手持ちのグラスの飲み物が減っていないことにも敏感だ。
こっちのことを全く見ていないように思うのに、なぜわかるのか凄く謎なのだけど。
あの人は、合コンとか行くのだろうか。
行ったら、皆と賑やかに騒ぐタイプ?それとも、私と同じようにちょっと離れてのんびりしたいタイプ?
そこまで考えて思考が止まる。
私はたった一回コンビニの前で立ち話した人にどれだけ夢を見ているのだろう。
また会える保障なんて、どこにもないのに。
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