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それから、私たちはカードキーを渡されて、スイートルームに通された。
荷物は、専属のボーイさんが持って来てくれて、部屋までのエレベーターも専用のものだった。
「どうぞごゆっくりお過ごし下さい」
「ありがとうございます。オーナーに宜しくお伝え下さい」
部屋に入った途端、緊張してきたのを誤魔化す為に、窓に張り付いて夜景を眺めていた。
「ここからの夜景も格別だねー!!何かロマンチックな気分になるね」
「そうだね。結衣と一緒だからかな」
会社では、こんな甘い台詞は出てこないのに、2人きりになるとガラッと雰囲気が変わる。
「あっ!!ちょっと待ってね」
忘れかけていたプレゼントを思い出し、急いでバッグを漁って、中身を取り出した。
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