第四章 瀬戸内 綾(せとうち あや)

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亜季とのやり取りが終わり、次の授業が始まる。 私は、月に何度か病院で検査を受ける。そこで、薬を支給してもらったりもする。 薬が無いと私は大変困る事になる。 授業の終わりのベル。 検査の日の終業ベルは何故かいつもより短く感じる。 席を立つ。 帰る前に亜季に声を掛ける。 「亜季、お先するね。」 「うん、また明日ね。」 私も返す。 「うん、また明日。」 亜季が何だか真剣な顔つきで、 「綾、、、ちゃんと前を見て歩くんだよ、危ないから」 お母さんにも暫く言われてないよ、その台詞、、、 亜季は、にやついていた。 まさか、帰る間際に奥義が出るとは思わなかった。しかも続きがあるらしい。 「綾、、、明日は寝癖ついたまま、登校しないようにね。」 ちゃんと毎朝セットしてます。 私を陥れるのが、亜季というお化けのエネルギー源になるらしい。 頬を膨らませて睨む。 「ごめん、ごめん、、ホント気をつけて帰えんなよ。」 「、、、うん、、それじゃあ」 帰ろうとしたら、 「あっ忘れてた。」 亜季が手のひらを私に向ける。 「帰る前にさ、、、」 確か亜季は、私の頭の中身は、お菓子だと言っていた。 そうかもしれない、、、 仮に私がお菓子大魔人だとしたら、 亜季はやっぱりお化けだ。 ハロウィンに出てくる。 「お菓子ちょうだい!」
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