第5章 瀬戸内 綾 2

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病院で受付を済ませ、名前を呼ばれるのを待つ。 「瀬戸内さ~ん、どうぞ~」 私は担当医の居る部屋に向かう。 検査は、簡単なもので、採血と問診がほとんど。 精密検査は年に3回程。その時は、エレメンタリースキャンでチェックしたりマテリアルフラッシングを行ったりする。 今の採血は痛くないし、血も少量しか抜かないけど、私の場合は、昔の様に割と多く抜かれる。検査の為もあるけど、研究や体質改善の為にサンプルが必要みたい。 「こんにちは、瀬戸内さん。お変わりないですか?」 「こんにちは、きうち先生」 私と木内先生とのいつものやり取り。 先生は、大気マテリアルが世界を覆った時から、私の事を担当している。 三十代後半位で、とても 笑顔が素敵なおじさまという感じ。 「早速で悪いんだけど、採血すましちゃおうか?」 「はい。」
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