そこは黄門世界でした

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『……いつまでブスくれておるんじゃ』 頭の中に響く――創造主の声。 「別にブスくれてない」 『ブスくれとるじゃないか!!』 だって!! ブスくれるだろう!! チートになってくる世界。 堕天使たちが集う世界。 普通、こういうのはファンタジーカテゴリー設定だよね!? なのに!! ああ、なのに!! シパーンと襖が開く。 「ご隠居!!」 「なんすか? 助さん」 投げやりに『ヘルプ』――助さんに答える。 「弥七から連絡がありました。やはり、越後屋は今日のこの日――島原の乱が起きたこの日に動くそうです」 「あー、そうっすか。弥七さんからそう連絡ありましたか……」 つか、なんなの、その豆知識みたいなの……。 「ご隠居!!」 再びシパーンと襖が開く。 「今度はなんすか? 格さん」 格さん――彼もまた天使だった男。 ランクという名だったかなんだったか……。 「飛猿が帰って参りました」 「あー、ハイハイ。飛猿さんね……」 出されたお茶をずずっとすする。
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