プロローグ

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カタンコトン、カタンコトン 列車の揺れる音がする。 浅い眠りの中、わずかに漏れる日差しを受け、少女は首を揺らしていた。 カタンコトン、カタンコトン 列車は止まることなく進む。 少女の眠気もやむことなく進む。 カタンコトン、カタンコトン 何度目かの揺れの後、列車がどこかで止まった。 止まった場所がどこなのか、少女には分からない。 分からなかったが、一つだけ言えることがある。 少女を乗せた列車が止まったところは、少女がこれから暮らすことになる街、大都会エルサイドだった。
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